Q. 探究テーマが決まらない生徒をどう指導すればいいですか?

探究学習では、生徒がなかなか研究テーマを決められなかったり、決めたテーマをすぐに変えてしまったりすることがあります。

そうした場合には、最初から生徒一人ひとりにテーマを考えさせるだけではなく、先輩の事例を共有したり、グループでの探究を経験したりすることが有効です。


身近な事例から探究テーマを考える

探究テーマを決めるうえでは、先輩の事例を共有することが重要です。

自分と近い立場の人がどのようなテーマで探究しているのかを知ることで、「こんなテーマでもいいんだ」「自分ならこれについて調べてみたい」と、自分のテーマを考えるきっかけになります。

実際に、過去の生徒が探究したテーマを本棚にずらっと並べている学校があります。その本棚は生徒みんなが見られるようになっていて、「ここにあなたの研究テーマも載るんだからね」と伝えているそうです。

このように、先輩たちがどのようなテーマで探究してきたのかを実際に見る機会をつくることで、探究テーマを考えるきっかけを与えられるのではないでしょうか。


グループ探究を経験してから個人探究へ

探究を高1から一人でさせるべきかという点については、グループ学習をやった上で個人活動に移る形でよいと思います。

グループ学習をしていると、「個人学習だったら、こういう風にできたのに」と感じることがあります。そうしたグループ活動の中で感じた制限や、思い通りにできなかった経験も、高2以降の探究の種になっていきます。

そのため、高1の段階ではグループで探究を経験し、その後に個人探究へつなげていく形でも問題ありません。


グループ探究で生まれた「やりたい」を個人探究につなげる

グループ探究では、生徒がもともと興味を持っていたテーマに取り組めなくなることもあります。

ただ、そこで生まれた「本当は自分はこういうことをやりたかった」という気持ちは、高2以降の個人探究につながる大切なきっかけになります。

そのため、高1の段階で「高2になったらこれをやるぞ」と思ったことを、メモ帳などに残させておくのも一つの方法です。

探究テーマは、最初から明確に決まっている必要はありません。先輩の探究事例を見たり、グループで活動したりする中で、「自分ならこうしたい」という気づきが生まれることもあります。

教師がテーマを直接決めさせるのではなく、生徒がさまざまな探究に触れ、自分の興味や疑問を見つけられる環境をつくることが大切です。

そこで生まれた「やってみたい」という気持ちを残しておき、次の個人探究につなげていくことが、テーマ決定を支える指導になります。