あっという間に4月が終わり、新入生の諸君はようやく大学生活のリズムが掴めてきた頃だろうか。
勉強、バイト、一人暮らしなど、力を入れる内容は人それぞれだろうが、なかでも部活・サークルは大学生活のメインコミュニティになる可能性が高く、想像以上にその後の人生を左右する。
というのも、大学生活のメインとなるコミュニティで身につくのは、スキルというよりも 「当たり前の価値観と基準」 であるからだ。

どのような志向性を是として、最低ラインをどこに置いて行動するか。
これらは個人の能力というより、「どのコミュニティに属していたか」でほぼ決まると言って良い。
そして、就活の超早期化の煽りを受けるこれからの大学生にとっては、非常に重要なものになるだろう。
価値観・人脈・行動様式などは、言い換えれば、社会に出る前にインストールされる「OS」だ。
本記事では、私の経験や大学生によく見られるサークルを以下の3類型に分け、
• 学生生活の送り方
• 就職先の選び方
• 社会人5年目あたりの状態(予後)
について考えていく。
そろそろ所属サークルを決める頃とは思われるが、何かの参考になれば幸いである。
体育会系部活大学生の予後
まずは体育会系部活だ。
就活に強い属性として広く認知されている属性で、練習、上下関係、ルール、締切……。
社会に近い環境を大学時代から疑似体験することになる。
また、
• 長時間の練習
• 上下関係
• 厳しい指導
• プレッシャー下でのパフォーマンス
などを経験していると、就活のガクチカとしてはわかりやすく、これを武器に大手企業内定に漕ぎ着ける人が多い印象だ。
就職先の傾向は多種多様だが、JTC(いわゆる日本型大企業)との相性が良さそうに見える。
彼らの持ち合わせる性質との相性もそうだが、歴代のOBとの繋がりがあることも一定影響しているだろう。
大学体育会は上下のつながりが非常に強く、企業によっては〇〇大〇〇部の採用枠を用意しているところも少なくない。
また、一部部活もガチでこなしながら、就活にも本気で取り組むスーパーマンもおり、そんな彼らは外資系金融機関や総合商社、デベロッパーといったTOP of TOPの企業に就職していく。
最近話題となった、慶應義塾大学からゴールドマンの内定を辞退し、カブスに入団した常松広太郎選手などはこの最上級モデルの典型だろう。

そんな彼らの予後は…
社会に飛び込むタイミングでの評価が非常に高い彼らだが、入社数年後だとどうだろうか。
結論から言うと、幸福度がかなり高そうな人は多い。
体育会的で培った能力を活かし、順調に昇進する人も良く見受けられる。
結婚も早めな傾向にあり、30歳になる頃には第一子の誕生を迎える人も。
また、経済的な成功とは異なるが、スポーツ業界や国際貢献など、各々の理想を掲げて安定した環境を捨てる人も一定見られるのがこの層だ。
一部、体力と精神力の消耗が先に来て、疲弊してしまう人も見られるが、若いうちであれば転職でも一定強く、しっかり合う環境で就業できれば十分巻き返しは可能だろう。
冷笑体質の人自体が少なく、高い幸福度を得られやすい性質といえるかもしれない。
キラキラサークル大学生の予後
いわゆるキラキラ大学生と言われる層で、SNS等で最も揶揄されやすい層でもある。
一部では、大学生活では飲み会と性行為しかしていないのに二枚舌で……などと揶揄されることもあるが、それは器用さの裏返しとも取ることもできる。
大学生活を思う存分満喫した彼らの就職先だが、意外と堅実なことをご存じだろうか。
私の周りでは、外銀や戦略コンサルといったTop tierの企業は少ないもののSlerや専門商社、大手保険会社など手堅く大手に内定を勝ち取る人も多い印象だ。
テニサー、イベサーなどで中心で場を回すことができる人は、それが面白いかどうかはさておき(大半は面白くないが)、人を集め、場を回し、空気を読む能力が自然と磨かれている。
そうした立ち回りは就活における「好青年への擬態」と相性が良いのだろう。
一方で、テニサーのど真ん中ではなく、ノリで飲み会等では大騒ぎするが、サークル運営などのコアな部分にはかかわっていなかった層はベンチャーや中小などへの不本意就職も見られる。
当たり前だが、どんな活動でも面倒臭い事務処理は存在するため、楽しいところだけ味わう、では厳しいのもまた現実だ。

そんな彼らの予後は…
上述した器用さを活かし就職した彼らはどんな社会人となっていくのか。
彼らは一定の「器用さ」と「節操のなさ」を持ち合わせるため、社会人になったらなったでビジネスマン然とした振る舞いができる人が多い。
また、金銭面でのキャリアアップ等にも貪欲な印象で、コミュ力を数字・実績に転換できた人はキャリアアップの転職をしている層も一定いる。
良くも悪くも周りの環境に左右される部分が大きく、定量的なスキルが身に付いていない人も。
自覚がある人は「どこかでガチる」経験をするのが良いかもしれない。
文化系サークル大学生の予後
文化系サークルと一口に言ってもその実態はさまざまだ。
広告研究会・国際交流サークルなどの華やか寄りの文化系サークルは、性質としてはキラキラ運動系サークルとそこまで変わらないのだが、チャラついているだけの彼らとは違う、というプライドや意識の高さが垣間見える。

その上、なんらかのプロジェクトを運営する上で
・企画書作成
・渉外活動
・チームでのアウトプット
などを経験することになるため、社会に出るための準備運動としては良いだろう。
就活の話をすると、前者の文化系サークル出身者は非常に強い。
運動系サークルで培うような、コミュニケーションや場を読む力に加えて、上述した「学生版キッザニア」を経験できるからだ。
就職先の傾向としては、外資メーカーやコンサル、メーカー、広告、マスコミなど多岐に渡る。
これは、その中で得られる力がどのような業界でも一定評価されることの表れだろう。
一方で、旅行や文芸などどちらかと言うと趣味寄りのサークルは、内輪で好きを突き詰めていくイメージであり、彼らはどちらかというと、就活レースの最前線にはいない印象が強い。

ちなみに私は「世界旅行研究会」というマイナー国への旅行の感想をシェアしあう文化系サークルに所属していたため、こちらに該当するだろう。
いわゆる「旅行サークル」ではなく、アフリカやインドに1人で旅行する旅ガチ勢のような人が多く、卒業後は地理や世界史好きが極まって院進したり、海外で就職した者もいた。王道JTCルートを歩む人は、もちろん少数派。
不本意ではなく自分の「好き」を突き詰めた結果の就職先になる印象で、周りと違う土俵で動いている人が多いのはこの層という印象だ。
フリーライターやコラムニストとして頭角を表す人もいる。(まさに私もこれだろう)

そんな彼らの予後は…
前者は、就職前も後も周囲の基準が高いため、社会に出てからもアウトプットを出し続ける人が多い印象だ。
その一方で、いわゆる「冷笑」的な視点を持つ層でもあるため、JTCに早々に見切りをつけた結果キャリアが迷走してしまう人も一定数観測される。
後者は後者で、「好き」を優先した就職をした結果、収入などの現実的な部分とのギャップを感じ、途中でキャリアチェンジを考える人も現れる。
基本的には満足したキャリアを得られるものの、拗らせ系であるがゆえに現実と折り合いがつけられず、かなりの予後不良に陥る人もいる。ボラが大きい属性だと言えるだろう。
"正解"はないが、"最良"はある
ここまで見てきて分かる通り、これは「このサークルが最強」という話ではない。
大学生活は自由度が高い分、環境選択の影響がそのまま人生に跳ね返る。
・どんな基準の人が周りにいるか
・何を「すごい」と評価されるか
あたりが自分と合わなければ、2年生で転部・転サークルしても良いのだ。
キラキラでも、地味でもいい。
ただ一つ言えるのは、「なんとなく」で入った場所が、その後もずっと影響し続けるということ。
あくまで、これらはフィーリングの話でしかない。
誰かにとっての「最悪」が、あなたにとっての「最良」になるかもしれないし、その逆もまたありうる。
だからこそ、「このサークルが安定」「この部活は予後がいい」などといった"傾向"に身を委ねすぎず、最後には自分の判断で自らの進む道を決めてほしい。
そういった意味では、実はこの時点から就活や結婚など、次なるライフステージへ駒を進めるための歯車は、ゆっくりと動き出しているのかもしれない。

.png&w=3840&q=75)



.jpg&w=3840&q=75)
.jpg&w=3840&q=75)

.jpg&w=3840&q=75)







.png&w=828&q=75)
