「将来、海外で働きたい」
そう考える高校生も多いのではないでしょうか。
具体的な進路を考えると、
海外の大学や大学院への進学、日本の企業から海外駐在
などがパッと浮かびます。
しかし、もう一つ大きな選択肢を見落としていませんか。それが、ハンガリーの医学部です。その強みはなんといっても、卒業時にEU認定の医師免許を取得できること。この資格をもとに、世界中の医療現場でキャリアを築く卒業生も少なくありません。
今回は、卒業後のキャリアについて、未来図編集長 孫 がハンガリー医科大学日本事務局にインタビューを行いました。

医者も日本から出る必要がある
—-医療というドメスティックな業界で、わざわざ海外のハンガリーに行く意味はあるのでしょうか?
事務局:もちろんです。
まずは、少子高齢化や移民の受け入れといった社会背景があります。日本で医師として働いていても、外国人の患者さんを診察するケースはありますし、今後確実に増えるでしょう。
ハンガリーでは授業が全て英語なので、英語で診療ができるようになる。日本でも医療英語は勉強します。でも、実際に患者さんを英語で診察するとか、カルテを英語で書くとなるとできる医師は本当に一部ではないでしょうか。
次に、研究です。日本で研究に力を入れている医師や病院は多いです。AIのある時代ですし、英語で論文を読む・書く、というだけなら簡単かもしれません。でも、実際に国際学会で発表したり、外国の医師や研究者と議論をできる人材となると限られてしまう。それが本当に勿体ないんです。実際に、英語ができるという理由から重宝され、論文掲載まで繋がった卒業生もいます。偉い先生方から得た信頼は、臨床でも研究でも大きな強みになります。
孫:
それは本当に重要です。以前取材した医師の方からも、「国際学会に連れて行ける若手がいなくて困っている」という話を伺いました。働く場所が日本でも海外でも、英語によって、医師個人として活躍の幅が大きく広がりますよね。
また、円安や少子化という情勢から、海外で働くというのを目的とする家庭も増えています。そういった人に向けては、まず資格(EU医師免許)があるというのは強いですよね。そもそも労働ビザがおりなかったりしますから。
事務局:
ヨーロッパの各国でも少子化は進んでいます。だから、医師などの専門職には一定のニーズがあるんです。
また、コネクションも強いんです。英語プログラムにはハンガリー人はいない。だから、在学中につながった学生が、医師として世界中に散っていく。これは、情報収集の面などで、日本の大学にはないメリットだと思います。
海外で医師として働く
—-ハンガリーの医学部を卒業した後、進路について教えてください
事務局:約90%は日本の病院に就職します。元から日本で医師として働くことを目標に入学する学生が多いというのも、大きな理由の一つだと思います。
※詳しくは前の記事へ
一方で、卒業後すぐに海外(EU)で働くのも、自然な選択の一つです。
共通の医師免許だから、言ってしまえばEUのどこででも働けるんです。
過去にはドイツやイギリス、スウェーデンの病院に就職した卒業生もいます。最近では、USMLE(米国医師資格)をとってアメリカで働くことを目指す学生もいます。
ただ、割合としてはまだまだ少なくて、卒業生の10%以下です。
理由としては、まず、言語の壁が大きいです。EUといっても英語で診療をする国は限られていますよね、例えばイギリスとか。英語で診療できる医師は多い一方で、ポストは限られている。つまり、人気で倍率が高いんです。
逆に、ドイツやフランスであれば、その国の言語を話せなければならない。
だから、その国にルーツがあってトリリンガルだったり、在学中から語学の勉強も頑張ったりする必要があるんです。
言語に加えて、就職も厳しいんです。医師免許があるからといって、簡単に職場がみつかる訳ではない。自分で100病院に履歴書を送っても返事が来るのは2,3病院。
実際に、ドイツでの就職をした卒業生は、在学中から語学の勉強をつづけ、約200もの病院にアポイントをとったそうです。
孫:就職先を見つけるのは簡単ではないんですね。ただ、帰国子女やトリリンガルの学生にとっては言語は大きな問題にならない。そうなると、従来は早慶を目指していたような国際性を背景に持つ高校生にとっては、実はおすすめの選択肢なのかもしれませんね。
事務局:
まさに、その通りです。海外で働くことを目指して文系に進む高校生にこそ、オススメの選択肢なんです。
しかも、卒業後に日本で就職したからといって、海外への道が閉ざされる訳ではない。むしろ、日本で専門性を身につけてから海外で働くという選択肢もあります。
例えば、産婦人科で専門医をとってから、フェローシップでイギリスに行った事例もあります。日本人が海外で働くとなると、まずは期限付きのフェローシップでとりあえず海外に行くんです。そこでコネクションを作ったり、実力が認められたりすると、海外でのポストにつながる。難易度としては、新卒で海外の病院に採用されるより簡単かもしれません。
英語で診療ができて、日本の先進的な病院で働いていた、となると十分世界で戦えます。
文系でも入学できる
—-どんな方が受験されるのですか。
事務局:日本の医学部と併願される方が多いです。一方で、文系出身の方や、他の大学を卒業した方もいます。近年では、「英語で医療を学びたい」という動機から、インターナショナルスクールやIB(バカロレア)出身の方も増えています。
おそらく、入学試験で数学が不要な点は大きいのではないのでしょうか。理科系科目の筆記試験と英語での口頭試問を実施しています。単純な学力はもちろん必要ですが、それと同等以上にコミュニケーション能力や探究心を評価しています。
だから、医者になりたい気持ちと最低限の能力があれば、文理や年齢にかかわらず、ハンガリー医学部はその機会を提供できるんです。
加えて、予備コースという、学力が足りない学生にむけた、医学部0年生のようなコースも用意しています。 英語と理科を1年間ハンガリーで学び、その後通常と同様にハンガリーの医学部に入学し、合計7年で卒業を目指すんです。
孫:日本の「ペーパーテスト一発勝負」とは異なり、学力以外の部分も評価されるんですね。その分、門戸も広くなる。だから、文系を選択した生徒や、インターナショナルスクール出身者など、日本の医学部には少ない層も十分合格が狙えると。

まとめ
海外で医師として働く可能性を開くことのできるハンガリー医学部。
その魅力的なキャリアの入り口は驚くほど広く、試験に数学がなく、文系にも開かれています。
「とにかく学生の選択肢を広げたいんです。日本の医学部を出て、日本で医者をするのももちろん素晴らしい。ただ、英語での医療技術や協調性、海外の医師免許はハンガリーならではの強みなんです。しかし、今はそれがまだきちんと認知されていない。実は、将来は海外で働きたいという人にとっても、ハンガリーの医学部はオススメの選択肢なんです。」
少子高齢化や医療の国際化が進む今、「医師=日本国内」という常識は変わりつつあります。
帰国子女、トリリンガル、海外で働くことに憧れがある、
そんな若者に手を差し伸べるのは、ハンガリー医学部なのかもしれません。

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