大学に進学する際、推薦を利用して入学する学生は全体の半分を超えるといわれています。

もし「指定校推薦を利用して大学へ進学したい」と考えているなら、高校選びの段階で推薦枠を確認することが大切です。ただし、指定校推薦の枠は毎年同じとは限らず、学部・学科やコースによっても利用条件が異なります。
 

この記事では、指定校推薦の枠が多いとされる東京都内の高校と、推薦枠の調べ方を紹介します。

お子さまの現在の学力や通学のしやすさも踏まえ、入学後に無理なく高い評定を目指せる高校を選びましょう。

 
※本記事で紹介する学校は、指定校推薦の傾向を伝えるための参考例です。実際の枠数・出願条件・対象コースは年度ごとに変わるため、受験年度の学校案内、募集要項、学校説明会で必ず確認してください。

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指定校推薦の枠が多い東京の主な高校一覧

指定校推薦とは、大学が特定の高校に枠を与え、もらった枠に応じて高校側が生徒を推薦するという入試制度です。

指定校推薦を目的に高校を選ぶ際は、枠の数だけでなく、希望する大学・学部の枠があるか、どのコースの生徒が利用できるかまで確認する必要があります。

ここでは、公開資料にて主要な私立大学の推薦先が確認できる東京都内の高校を、大学群ごとに整理します。
 

  • 【早慶上理】指定校推薦枠が多い東京都の主な高校一覧
  • 【GMARCH】指定校推薦枠が多い東京都の主な高校一覧
  • 【日東駒専】指定校推薦枠が多い東京都の主な高校一覧

紹介する学校以外にも推薦に力を入れている高校はあるため、候補校を絞る際にご活用ください。

 

【早慶上理】指定校推薦枠が多い東京都の主な高校一覧

早稲田大学・慶應義塾大学・上智大学・東京理科大学は、まとめて「早慶上理」と呼ばれています。

これらの大学への指定校推薦枠がある高校は、次の通りです。

高校名

区分

早稲田大学

慶應義塾大学

上智大学

東京理科大学

江戸川女子高等学校

女子校

○

○

○

○

品川女子学院高等部

女子校

○

○

○

○

城北高等学校

男子校

○

○

○

○

成城高等学校

男子校

○

○

○

○

ICU高校

共学

○

○

○

○

成蹊高等学校

共学

○

○

○

○

國學院大學久我山高等学校

共学

○

○

○

○

【出典】塾のおじさんといっしょ(2022年度入試用高校受験案内を参照)

※○=推薦先として確認できた大学、―=今回の出典では確認できなかった大学。

 
上記の私立高校は卒業生の進学実績や大学との連携などをもとに、多様な推薦先をもらえることが多いです。

ただ早慶上理の枠は、もらえたとしても少人数であることがほとんどで、難関校ほど校内選考の競争も厳しくなりがちです。

「枠がある」ことと「自分が推薦を得られる」ことは別だと考え、必要な評定や選考基準を確認しましょう。

 

【GMARCH】指定校推薦枠が多い東京都の主な高校一覧

GMARCHは、学習院大学・明治大学・青山学院大学・立教大学・中央大学・法政大学の総称です。

数多くの学部・学科があるため、希望学部の指定校推薦があるかを確認することが欠かせません。

以下の高校においてGMARCHの複数大学への推薦先が確認できます。

高校名

区分

学習院大学

明治大学

青山学院大学

立教大学

中央大学

法政大学

小金井北高等学校

共学

○

○

○

○

○

○

日野台高等学校

共学

○

○

○

○

○

○

調布北高等学校

共学

○

○

○

―

○

○

城東高等学校

共学

○

○

○

○

○

○

南平高等学校

共学

―

○

○

○

○

○

昭和高等学校

共学

○

○

○

○

○

○

上野高等学校

共学

○

―

○

○

○

○

【出典】塾のおじさんといっしょ(2022年度入試用高校受験案内を参照)

私立高校では複数のGMARCHを推薦先として公表する例がありますが、人気学部には応募が集中します。

枠数が多く見えても、学部ごとには1枠のみということもあるため、学校全体の総数だけで判断しないことが大切です。

 

【日東駒専】指定校推薦枠が多い東京都の主な高校一覧

日東駒専は、日本大学・東洋大学・駒澤大学・専修大学の総称です。

こちらの大学群も学部数が多いため、お子さまの興味・関心がある学部や大学で学びたい内容をもとに比較するとよいでしょう。

日東駒専の複数大学への推薦先が確認できる学校例は、以下のとおりです。

高校名

区分

日本大学

東洋大学

駒澤大学

専修大学

岩倉高等学校

共学

○

○

―

―

上野学園高等学校

共学

○

○

―

―

かえつ有明高等学校

共学

○

○

○

―

関東第一高等学校

共学

○

○

○

○

共栄学園高等学校

共学

○

○

―

○

京華高等学校

男子校

○

○

―

―

錦城学園高等学校

共学

○

―

○

○

指定校推薦の校内選考では、評定平均だけでなく、日々の授業態度、提出物、欠席・遅刻の状況などを総合的に見る高校があります。入学直後から定期テスト対策と生活習慣の両方を整えることが、選択肢を広げる土台になります。

 

指定校推薦の枠を多く持っている東京都内の高校の特徴

推薦枠が多い傾向のある高校には、いくつかの共通点が見られます。

ただし、これらに当てはまれば必ず枠が多いというわけではありません。あくまでも志望校を探す際のヒントとして捉え、詳細は個別の学校資料で確認してください。
 

  • 私立である
  • 創立から100年ほど経っている
  • 特定の宗教(宗派)に属している
  • 特進クラスと普通クラスに分かれている

私立である

一般に、私立高校は大学との関係を継続的に築き、指定校推薦の枠を多く保有している傾向にあります。

ただし、「私立=枠が多い」とは限りません。高校の規模、設置コース、大学との関係によって枠の有無は異なるため、志望大学の推薦先があるかを個別に確認しましょう。

 

創立から100年ほど経っている

創立100年を超えるような歴史のある高校は、多くの卒業生を大学へ送り出してきた実績があります。

大学側との間に長年の信頼関係が築かれているため、安定して推薦枠をもらいやすいのが特徴です。

ただし、歴史が長いからといって必ずしも推薦枠が多いとは限りません。

新設校でも、大学と独自の連携をして多くの推薦枠を確保していることがあります。。学校の歴史はあくまで目安の一つとして考え、実際の推薦実績をしっかり確認することが大切です。

 

特定の宗教(宗派)に属している

宗教系の高校は、同じ教えや理念を持つ大学との結びつきが強く、指定校推薦の枠をもらいやすい傾向があります。

たとえば、カトリック系の学校と上智大学、キリスト教系の学校と立教大学・青山学院大学のように、教育方針が共通する大学への特別な推薦ルートが用意されているケースです。

ただし、宗教系の高校ならどこでも推薦枠が多いわけではありません。日々の礼拝や独自の授業がある高校もあるため、その環境がお子さんに合っているかを学校説明会などでしっかり確認することが大切です。

 

特進クラスと普通クラスに分かれている

特進クラスや普通クラスなど複数のコースが用意されている高校は、指定校推薦の枠を豊富に持っている傾向があります。

これは、学校全体で進学実績を伸ばすために「特進クラスの生徒には一般入試で難関大を目指してもらい、普通クラスの生徒には指定校推薦を使って進学してもらう」という役割分担をしていることが多いからです。

そのため、推薦枠を使えるのは普通コースや進学コースのみ、あるいは特進コースには別のルールがある場合があります。

学校選びの際は、「希望するコースで指定校推薦を利用できるのか」を事前にしっかり確認しておきましょう。

 

指定校推薦枠について正しく調べる方法

ここまで、推薦枠が多い高校の特徴を紹介してきましたが、枠は毎年見直されます。そのため、必ず指定校推薦枠について最新情報を確認してください。

ここからは、推薦枠について正しく調べる方法を紹介します。
 

  • 高校のパンフレットを確認する
  • 高校の情報についてまとめた雑誌で調べる
  • 進路指導の先生に尋ねる

 

高校のパンフレットを確認する

まずは高校の公式サイトや学校案内パンフレットを確認しましょう。

推薦先の大学名、学部・学科、人数、対象コース、卒業生の進学実績が掲載されていることがあります。

複数年分のパンフレットを見られる場合は、毎年掲載されている大学も併せて確認すると良いでしょう。

詳細な枠数が載っていない場合は、学校説明会で配布される進路資料を活用したり個別相談で質問したりするのがおすすめです。

 

高校の情報についてまとめた雑誌で調べる

複数の高校を比較したい場合は、市販の高校受験案内や進学情報誌が役立ちます。

たとえば、旺文社の『高校受験案内』、晶文社の『首都圏中学・高校受験案内』などは、学校の情報を一覧で比較するのにおすすめです。

ただし、雑誌に掲載される情報は取材・編集時点のものとなります。

推薦先や枠数は掲載後に変わる可能性があるため、候補を絞ったら必ず高校の公式情報や説明会で確認してください。

 

進路指導の先生に尋ねる

中学校の進路指導の先生や塾の講師は、高校の進路傾向を把握していることがあります。

「○○大学の△△学部を目指すなら、どの高校で推薦を狙いやすいですか」「現在の内申や模試の結果で、無理なく評定を取れそうな高校はどこですか」と具体的に相談してみましょう。

このとき、推薦枠の有無だけでなく、校内選考の基準や推薦枠をもらえる対象コースなども確認するのがポイントです。

また、先生や講師など第三者の視点があれば、お子さまの学力にぴったりな高校を選びやすくなる可能性もあります。

 

指定校推薦枠だけで決めるのは危険!高校を選ぶときに確認すべきポイント

希望大学の指定校推薦があることは魅力ですが、入学後に校内選考を通過できなければ利用できません。また、枠が減る・なくなる可能性や志望学部が変わる可能性もあります。

そのため、「推薦があるから」だけで高校を決めず、お子さまが3年間学び続けられる環境かどうかを見極めましょう。
 

  • 今の学力に合っているか
  • 推薦狙いの学生をサポートしてくれるか
  • 一般受験への切り替えも可能か

今の学力に合っているか

指定校推薦では、高校1年生からの評定平均が重要な選考材料となります。

入試でぎりぎり合格する学校を選ぶと、周囲の学力が高い中で定期テストの上位を維持しにくくなり、目標の評定平均に届かない可能性があります。

そのため、模試の偏差値だけでなく、内申や得意科目・苦手科目などを踏まえ、入学後も安定して好成績を維持できるかどうか確認しましょう。

無理なく学力を伸ばせる環境を選ぶことで、推薦も一般選抜も有利となりやすいです。

 

推薦狙いの学生をサポートしてくれるか

高校によって、全員に一般入試を受けさせる方針の学校もあれば、指定校推薦などの年内入試を積極的に活用させてくれる学校もあります。

指定校推薦を狙う場合、面接・小論文の指導や志望理由書の添削などのサポートをどの程度行ってくれるかどうかも確認したいポイントです。

学校説明会にて、「指定校推薦を利用する生徒はどのくらいいますか」「特進・進学コースごとの利用条件はありますか」と尋ねると、実態をつかみやすくなります。

 

一般受験への切り替えも可能か

校内選考に通らない、希望学部の枠がなくなる、出願条件を満たせないといった場合は、一般選抜や総合型選抜への切り替えが必要になります。

もし指定校推薦だけに依存すると、進学先の選択肢が極端に減ってしまう恐れもあります。

授業の進度や補習、模試対策、個別面談など、一般選抜を受験する学生のサポートも充実しているかどうか確認しましょう。

このような環境であれば、一般入試を受験するとなった場合でもスムーズに切り替えやすくなります。

 

指定校推薦の枠が多い高校に関するよくある質問

最後に、指定校推薦が多い高校を探す保護者の方からよく聞かれる疑問を整理します。

 

指定校推薦の枠が多い高校に入れば希望する大学に合格しやすくなる?

回答:出願できる選択肢が増えるという意味では、チャンスは広がります。

しかし、指定校推薦は高校内の選考を通過する必要があり、大学が定める評定平均・資格・履修科目などの条件を満たさなければなりません。

また、枠が多いとしても、人気学部には多数の希望者が集まります。

多数のライバルがいる中で推薦枠を勝ち取るには、入学後から定期テストや提出物、学校行事への取り組みなどおろそかにしないことが大切です。

 

指定校推薦の枠はなぜ公表されていないの?

回答:大学と高校の間で取り決めをしていることや、枠数・学部・出願条件が毎年変わることなどが主な理由です。

高校がすべての詳細情報を公開すると、特定の枠だけを目的に入学を希望する人が増え、

なお、非公表であっても、説明会や進路相談で確認できる場合があります。

 

指定校推薦を狙うならどのようなコースを狙えば良い?

回答:一般には、進学コースや普通コースで指定校推薦を狙うのがおすすめです。

特進コースは難関大学の一般選抜対策を優先し、指定校推薦の利用を制限している場合が多いです。

出願前に「このコースで指定校推薦は使えるか」「対象大学・学部は何か」などを必ず確認してください。

ただ、あくまでもお子さまの学習スタイルと将来の進路に合うコースを選ぶことが最優先です。

 

まとめ|今の学力も踏まえて進学する高校を選ぼう

東京都には、早慶上理、GMARCH、日東駒専などへの指定校推薦先を持つ高校があります。

ただし、枠数や対象学部、利用できるコースは毎年変わり、校内選考もあります。高校名や枠の多さだけで合格可能性を判断しないことが重要です。

まずは志望大学・学部を大まかに決め、学校案内、説明会、先生への相談を通じて最新の推薦情報を確認しましょう。

そのうえで、現在の学力で入学後に評定を伸ばせるか、推薦がだめでも一般選抜に切り替えられるかまで比較すると、納得感のある高校選びにつながります。

 
未来図では、推薦入試に向けた情報収集や志望理由書の準備に役立つコンテンツを紹介しています。高校選びと並行して、大学入試までの準備も少しずつ始めていきましょう。