志望理由書の最後の一文、なんとなくで書いていませんか?
実は、志望理由書の締め方ひとつで「本気度」や「志望度の高さ」は大きく変わるものです。この記事では、印象に残る締め方の例と、失敗しがちなNG例をわかりやすく解説します。
志望理由書の締め方の例文
早速、志望理由書の締め方の例文を見ていきましょう。ここでは、3つのパターンを紹介します。

パターン1:学びへの決意表明で締める
学びへの決意表明で締める方法は、自分の将来目標と大学での学びを強く結びつけ、「この大学でなければならない」という必然性を論理的に示す締め方。単なる意欲表明ではなく、目標達成のために必要な学修内容を具体的に挙げることが大きな特徴です。
例えば、「将来〇〇を実現したい。そのためには△△を専門的に学ぶ必要がある。そして、その学びができるのが貴学である」という型です。将来像→必要な力→大学での学び、という順で結びつけると説得力が高まります。
例文
〜〜〜〜前述の通り、私は将来、再生可能エネルギーの普及を通して持続可能な社会の実現に貢献したいと考えております。そのためには、材料工学やエネルギー変換技術について体系的に学び、研究を重ねることが不可欠です。貴学理工学部のエネルギー科学分野における実験中心のカリキュラムや、三年次からの専門研究を通して専門性を高め、この分野を牽引できる技術者へと成長することを強く決意しております。
パターン2:独自プログラムへの参加意欲で締める
この締め方にすれば、その大学ならではの制度やプログラム(留学制度、研究制度、産学連携インターンシップなど)に具体的に触れることで、大学研究の深さと入学後の明確なビジョンを示すことができます。
例えば、「私は将来〇〇を達成するため、貴学独自の△△(留学・研究・インターンシップ等)に積極的に参加したい。このプログラムで□□を得ることが、私の夢を実現する最短の道であると確信している。」のように書きましょう。入学後の行動まで具体的に描くことで、「この受験生は入学後も主体的に動くだろう」と好印象を与えることができます。
例文
〜〜〜〜前述の通り、私は将来、環境負荷を抑えた次世代エネルギー技術の開発に携わりたいと考えております。その目標を実現するため、貴学理工学部が実施している産学連携研究プログラムや海外協定校との研究交流制度に積極的に参加したいと考えております。企業との共同研究や国際的な研究環境の中で実践的な課題解決力を身につけることが、私の夢を実現する最短の道であると確信しております。
パターン3:志望する必然性で締める
この締め方は、「自分の目標を実現するためには、この大学で学ぶことが不可欠である」という強い意志と論理的な結びつきを前面に出せるのが特徴です。「ここでなければならない」と言い切ることで、志望度の高さを印象づけられます。
例えば、「将来〇〇を成し遂げるうえで、△△を掲げる貴学の環境は私にとって必要不可欠な場所である。貴学でこそ学べる□□を身につけ、目標に向かって邁進したい。」という型に沿って書きましょう。
将来の目標、大学の理念や教育方針、そして自分の適性や経験を結びつけ、「だからこそ貴学を志望する」という必然性を示す構成が効果的です。
例文
〜〜〜〜前述の通り、将来、社会インフラを支える安全性の高い構造物の設計に携わる技術者になることが私の目標です。その目標を成し遂げる上で、基礎理論を重視しつつ実践的な設計演習にも力を入れている貴学理工学部の環境は、私にとって必要不可欠な場所であると考えております。貴学でこそ学べる少人数制の専門演習や実験科目を通して高度な設計力を身につけ、社会に貢献できる技術者を目指して邁進してまいります。
志望理由書の締め方が重要な理由
志望理由書の締めくくりは、読み手の記憶に最も残りやすい部分。どれだけ本文が充実していても、最後が弱いと全体の印象までぼやけてしまいます。反対に、力強い締め方ができれば、熱意や本気度を最後に強く印象付けることができるのです。
また、締めは「入学後の学習意欲」や「大学での学びを通してどのように成長したいのか」という将来性を、改めて伝えられる最後のチャンスでもあります。本文で述べた目標や学びたい内容を踏まえたうえで、「だからこそ貴学で学びたい」と結論づけることで、志望度の高さをダメ押しすることができます。
さらに、書き出しや本文で述べてきた内容を簡潔にまとめ、一貫性のある締めくくりにすることで、文章全体の完成度が高まり、論理的思考力のある人間だと示すことも可能です。志望理由書の締め方は、形式にとどまらず、あなたの思考力や将来性を示す重要な要素です。
志望理由書の締め方における3つのポイント
では、どのようなポイントを意識して書けば良いのでしょうか。ここでは、3つのポイントを説明していきます。

1.志望理由書を簡潔に要約する
志望理由書の締め方としてまず意識したいのは、本文で述べてきた志望動機の核心——つまり「なぜこの大学で学びたいのか」を、改めて簡潔な言葉でまとめること。新しい内容を付け足すのではなく、これまで書いてきた主張を整理し直すイメージです。
その際、「以上の理由から、私は〜」「これらの経験を踏まえ、貴学で〜」といった接続表現を使うと、文章全体を自然にまとめることができます。締めの一文が結論として機能することで、読み手にとっても理解しやすくなります。
大切なのは、長々と書かないこと。1〜2文で要点を端的にまとめることで、論旨が明確になり、全体が引き締まります。簡潔で力強い要約を意識しましょう。
2.大学で学びたいことと自分が目指す将来像を示す
2つ目のポイントとして、入学後の学習計画や、大学で得た学びを将来どのように活かしていきたいのかを具体的に示すことが挙げられます。
例えば、「入学後は〇〇の学習に力を入れ、将来は△△として社会に貢献したい」のように、大学での学びと卒業後のビジョンを一直線に結びつけましょう。この流れが明確であればあるほど、志望理由書に説得力が生まれます。
大切なのは、入学をゴールにしないこと。大学はあくまで目標を実現するための通過点であるとして、その先にある将来像まで描けている受験生は高く評価される傾向にあります。締めの一文で「その先」を示すことを意識しましょう。
3.意欲を感じられる言葉で締めくくる
3つ目のポイントは、言葉選び。「〜したいと考えております」といった控えめな表現だけで終わると、やや受け身の印象を与えてしまうことがあります。もちろん丁寧さは大切ですが、締めの一文は「〜と確信しています」「貴学の発展に貢献します」といった、意志の強さが感じられる能動的な表現を使いましょう。
最後の一文は、大学への入学を心から熱望していることを伝える場面。前向きで力強い言葉で締めくくることが大切です。また、「貴学で学ぶ機会をいただけましたら幸いです」「貴学で研鑽を積めることを心より願っております」など、学びの機会への感謝や期待を一言添えるのも効果的。熱意と誠実さを兼ね備えた締めくくりが、完成度の高い志望理由書につながります。
志望理由書でやりがちな締め方のNG例
一方で、締め方にはNGパターンもいくつかあります。志望理由書でやってしまいがちなNG例を3つ見ていきましょう。

具体性がなく熱量も感じない
まとめようとしすぎた結果、具体性に欠け、熱意も伝わらない一文で終わってしまうケースです。
NG例文
貴学に入学できましたら、勉強に励み、立派な社会人になりたいと思います。
一見真面目な文章に見えますが、大きな問題があります。それは、「誰にでも書ける内容」であることです。どの分野を学びたいのか、なぜその大学なのかがまったく示されていません。また、「入学できましたら」「〜したいと思います」という控えめな表現が続き、強い意志や本気度も伝わりにくくなっています。
このような締め方では、「本当にこの大学でなければならない理由」が見えず、印象に残りにくいです。
改善例
将来、社会インフラの安全性向上に貢献できる技術者になるために、貴学理工学部で構造力学や材料工学を専門的に学びたいと考えております。貴学の実験・演習中心のカリキュラムのもとで実践的な設計力を磨き、社会を支える技術者へと成長することを強く決意しております。
書き出しと内容が矛盾している
また、特に注意したいのが、書き出しや本文と結論が食い違ってしまうケース。文章の前半で述べてきた志望動機と、最後の一文が一致していないと、全体の信頼性が大きく損なわれます。
NG例文
書き出しで「将来、地域の防災インフラを強化し、地元社会に貢献したい」と述べていたにもかかわらず、
以上の理由から、私は貴学で充実した語学教育を受け、世界で活躍したいです。
この文章の問題点は明らかでしょう。冒頭では「地域の防災インフラに貢献」と述べているのに、締めでは突然「語学教育」や「世界で活躍」という話題に変わっています。これでは一貫性がまったくありませんね。読み手からすれば、「本当にやりたいことは何なのか」「とりあえずそれらしい言葉を並べているだけではないか」と志望動機を疑われかねません。
改善例
以上の理由から、私は貴学理工学部で防災工学や構造力学を専門的に学び、災害に強い地域インフラの整備に貢献できる技術者へと成長したいと考えております。その目標の実現に向け、貴学での学びに全力で取り組む所存です。
文章が冗長で締まりがない
意外に多いのが、丁寧に書こうとするあまり、文章が回りくどくなってしまうケース。言葉を重ねすぎると、かえって自信のなさがにじみ出てしまいます。
NG例文
これまで述べてきたように、私は様々な理由から貴学で学びたいと考えており、もし入学が許された暁には、勉学に励む所存でございますので、何卒ご検討のほどよろしくお願い申し上げます。
一見丁寧ですが、問題点は明確です。表現が回りくどく、「様々な理由」と抽象的で内容が見えないうえ、「もし入学が許された暁には」など、過度にへりくだった言い回しで自信が感じられません。締めは力強く、結論を明確にすることが重要です。
改善例
以上の理由から、私は貴学理工学部で材料工学を専門的に学び、次世代エネルギー技術の開発に貢献できる技術者へと成長したいと考えております。目標の実現に向け、貴学での学びに全力で取り組むことをここに決意いたします。
志望理由書を書き上げた後の最終チェック項目
さて、内容を考える段階や実際に書く段階も重要ですが、最後に確認する段階も非常に重要です。ミスがないか、以下の項目にしたがってしっかりチェックしましょう。

文末の表現が統一されている
書き上げたらまず最初に確認したいのが、文末表現の統一です。「です・ます調」と「だ・である調」のどちらかに統一されているかを必ずチェックしましょう。
両方が混在していると、文章全体にちぐはぐな印象が生まれ、読みにくくなってしまいます。内容が良くても、形式面でマイナス評価を受けかねません。
一般的に、志望理由書では丁寧で誠実な印象を与えやすい「です・ます調」の使用が推奨されます。書き終えた後は、必ず最初から最後まで読み返し、文末が統一されているかを確認しましょう。細かな部分まで整っているかどうかが、文章全体の完成度を左右します。
話し言葉や間違った日本語を使用していない
志望理由書は、大学に提出する公式の文書です。そのため、日常会話で使うような話し言葉(口語)は避け、書き言葉で統一する必要があります。
特に、以下のような表現は無意識のうちに使ってしまいがちなので、注意しましょう。
- 「〜みたいな」→「〜のような」
- 「めっちゃ」→「非常に」「大変」
- 「〜とか」→「〜など」
- 「やっぱり」→「やはり」
話し言葉が混ざると、文章の品位が下がり、書き手の真剣さが伝わりにくくなります。どれだけ内容が良くても、表現がくだけているだけで評価を落としてしまう可能性も。
また、「ら抜き言葉」や「い抜き言葉」などの日本語の誤用にも注意が必要です。
- 「見れる」→「見られる」
- 「考えてる」→「考えている」
こうした誤りは、基礎的な国語力や教養を疑われる原因になります。書き上げた後、話し言葉や誤用がないかを必ずチェックし、正式な書き言葉に整えてから提出するようにしましょう。
文章全体に一貫性がある
また、文章全体に一貫性があるかも必ず確認しましょう。テーマや主張が途中から変わっていないか、最初から最後まで一本の筋が通っているかが重要なポイントです。
例えば、冒頭で「将来は再生可能エネルギーの開発に携わりたい」と述べていたにもかかわらず、締めで「情報工学分野を幅広く学びたい」と書いてしまうと、学びたい内容がズレていると判断されます。このような食い違いがあると、「結局何がしたいのか分からない」という印象を与えてしまうのです。
志望理由書は、自分の考えを論理的に整理して伝える文章。一貫性が欠けていると、基礎的な国語力や論理的思考力が十分でないと疑われる可能性もあります。丁寧にチェックしましょう。
一人称は「私」、志望大学は「貴学」と書かれている
志望理由書では、正しい呼称ルールを徹底することが基本。まず一人称は「僕」「自分」などは使用せず、「私」に統一します。志望理由書は公的な書類であるため、丁寧で改まった表現が求められます。性別に関係なく、「私」を用いるのが適切です。
次に、志望大学の敬称にも注意が必要。
- 面接などの話し言葉では「御校(おんこう)」
- 志望理由書などの書き言葉では「貴学(きがく)」
と使い分けます。書類で「御校」と書くのは誤りなので注意しましょう。また、学部や学科に言及する場合も同様に、「貴学部」「貴学科」と表記します。細かい部分ですが、こうした基本的なルールが守れているかどうかは、受験生の常識や丁寧さを測る指標にもなるので、丁寧にチェックしましょう。
指定文字数の9割以上は埋まっている
志望理由書は多くの場合、文字数の指定があります。そして、そのボリュームを満たすことは最低限のマナーです。大学側は、「その文字数の中で、自分の考えをどれだけ的確にまとめられるか」も評価しています。
文字数が極端に少ないと、「それだけしか書くことがないのか」「入学意欲が低いのではないか」と判断されるリスクがあります。特別な理由がない限り、指定文字数の8割は最低ラインと考え、できれば9割以上を目標に記述しましょう。内容を充実させたうえで、しっかりと書き切る姿勢が大切です。
一方で、文字数オーバーも明確なルール違反です。制限を守れないという印象を与えてしまう可能性も。書き終えたら必ず文字数を確認し、規定の範囲内に収まっているかをチェックしましょう。
志望理由書の締め方でよくある質問
志望理由書の締め方について、細かな疑問や不安を抱く受験生も少なくありません。ここでは、特に多く寄せられる質問とその考え方をわかりやすく解説します。
Q. 指定文字数ギリギリで、締めの一文が入りきらない場合はどうすればいいですか?
回答:本文の内容を削ってでも、締めの文章は必ず入れるべきです。
理由:締めの言葉がない志望理由書は、結論が示されないまま途中で終わっているような印象を与えてしまいます。どれだけ内容が充実していても、最後に自分の意思や志望の決意が明確に示されていなければ、文章全体が締まりのないものになってしまいます。
文字数が足りない場合は、本文の冗長な表現や重複している部分を見直しましょう。例えば、同じ主張を言い換えて繰り返している箇所や、必要以上に長いエピソードは簡潔にまとめることができるかもしれません。表現を引き締めることで文字数を削減し、その分を締めの一文に充てましょう。
Q. 複数の学部を併願している場合、締めは同じでも大丈夫ですか?
回答:締めの文章の使い回しは避けるべきです。
理由:志望理由書の締めは、その大学・学部の特徴と自分の目標を結びつけ、入学後の意欲を示す重要な部分です。志望先が異なれば、教育方針やカリキュラム、強みとする分野も当然異なります。それにもかかわらず同じ締めを使ってしまうと、「どこでもいいのではないか」という印象を与えかねません。
締めの一文こそ、志望先ごとに丁寧に書き分け、「その大学だからこそ志望する」ことを明確に示しましょう。
最後の一文は「以上です」や「よろしくお願いいたします」で終わってもいいですか?
回答:基本的には、どちらも使わないほうが良いでしょう。
理由:「以上です」は発表や報告の場面では使われる表現ですが、志望理由書の締めとしてはやや高圧的、あるいは事務的な印象を与えてしまいます。一方、「よろしくお願いいたします」は手紙やメールの結びに近い表現であり、志望理由書の形式にはあまり適していません。
本文の流れを受けて、決意表明や将来への展望を述べるのが最も自然です。「貴学の学びに全力で取り組みます」「目標の実現に向けて邁進いたします」といった前向きな言葉で締めることで、志望度の高さと誠実さを伝えることができるのです。
未来図に会員登録して先輩たちの志望理由書を参考にしよう
志望理由書の締め方は、文章全体の印象を左右する重要なポイントです。最後の一文で志望動機を簡潔にまとめ、大学での学びと将来像を結びつけ、意欲を感じられる言葉で締めくくることができれば、完成度は大きく高まります。
本記事で紹介したように、
- 志望理由を簡潔に要約する
- 大学での学びと将来の目標を一直線につなぐ
- 力強く前向きな言葉で決意を示す
これらを意識するだけでも、志望理由書の質は大きく変わります。
それでも「自分だけでは魅力的な締め方が思いつかない」「本当にこれでいいのか不安」という場合は、合格した先輩たちの実例を見るのが最も効果的です。実際に評価された志望理由書を読むことで、説得力のある締め方の具体的なイメージがつかめるはず。
未来図に会員登録すれば、合格者の志望理由書を参考にすることができます。実例から学び、自分らしい言葉で力強い締めくくりを完成させましょう。




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